バブルって 夜の街編

バブルのピーク時に私は地方の支店から、大阪の支店に移動になりました。
古くからのお客様よりも、所謂バブル紳士(不動産や株、ゴルフの会員権で大儲けした人たち)との付き合いが多くなりました。
 
 

それまでの私の経験上お金持ちはケチと相場は決まっていたのですが、彼らは違います。
『あぶく銭』です。
使いっぷりが見事です。

 
 

それまでロールスロイスは天皇陛下が乗る車と思っていたのですが、大阪ではお百姓さんが乗っていました(笑)。
そのロールスロイスで北の新地のクラブ(大阪の銀座)へ行くのですが、駐車場は新地にあるANAホテルのロービー前、地下の駐車場には止めず、わざわざボーイさんにチップを渡してロービー正面に駐車、それがどうもステータス。
高級ホテルのロービー前に駐車している外車はそんなもんでしょう。

 
 

クラブでの会話はたいしたことはありません。
「○○君、この腕時計幾らだと思う?」
「宝石がいっぱい付いていますね、500万位するのですか?」
「7000万だよ!」
「お~、社長マンションを持って歩いているみたいですね。」

 

クラブ嬢「キャー、素敵!」
社長「でへ、でへ。」

 
 

この程度です(笑)。
金額が大きければ、自分が偉く思えるようです。

 
 

何しろ、土地持ち山持ちがモテました。
成金は金離れがいいです。
彼女たちも判っています。
車どころか、ビルをプレゼントした社長もいました。

 
 

ある日、前の支店のお客様がいらしたので、新地のクラブへご招待しました。
この方は老舗企業の社長様で、成金ではありません。
私の紹介も上手いものです。
「この方は四国のお百姓さんで、裏山ではゴルフ場も経営されており、耕運機はベンツの『早苗』だよ。
 今日はリックに札束を詰めて投資信託を買いに来られたのだよ。」

 
 

効果てき面の紹介です。モテることモテること(笑)。
帰る時は、NO1の美女が、
「是非、私に送らせてください。」
「泊まっているはヒルトンホテルで、歩いて5分だからいいよ。」
結局送ってもらうことに、私は先に失礼しました。

 
 

後日社長から電話
「10分程待っていたら、真っ赤なポルシェで、ビックリしたよ!」
それから、何度となく社長はリックに札束を詰め大阪にやってこられました(笑)。

 
 

社長の名誉のために言いますが、あくまでクラブの雰囲気を楽しみに来られました。
彼は本当の金持ちで、口癖は「博打は大丈夫だけど、女に手を出すと銀行の信用を失う。」です。

 
 

クラブの支払いは現金でニッコリですが、見栄は張りません。
おごっても「キツネうどん」です。
逆にそれがモテます。
ツルツルなのですが、それもいい様です(笑)。

 
 

皆さん、見栄は張らなくても大丈夫です。
私の見栄張りも、ボンビーの裏返しです・・・。

 
 

よく聞かれます。
「夜の街でのご活躍は?」
「バカ!そういう御仁は札束で女性の頬を打てる輩で、私は専ら太鼓持ちです(笑)。」
「太鼓持ちでも、おこぼれに授かれることもあったのじゃないですか?」
「クラブ活動は、あくまで接待です。『○○君はどの娘が好みだ?』何て聞かれて社長が狙っている可愛い娘を指名しようものなら、即退場にならなくても、暫くすると取引は終わっています(笑)。」

 
 

「そんなものなのですか?」
「営業マンは、男芸者みたいなもので、周りからは『毎日高級クラブに行けていいですね。』なんて言われるが、社長だけでなく、社長が指名する女性も楽しませねばなりません。本当に秀吉と茶々を喜ばす太鼓持ちと言われるお伽衆と一緒です。接待が終わるとグッタリです(笑)。」

 
 

「大変なのですね(笑)。」
「信じてないようだが、天地神明に誓って一度もなかったよ(笑)。ああいう所は嫉妬渦めく世界だから、すぐに告げ口されるからね、営業マンの鉄則だよ。」
「本当ですか?」
「君の言い方は家内と一緒だね、『毎日遅くまでご苦労様、楽しそうでいいですね。』まだ皮肉を言ってくれるうちはましで、今や愛犬しか迎えてくれないよ(笑い)。」

 
 

・・・恋人(犬)はJACK(♂)です、愛してるよ!・・・

 
 


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