ホワイトカラー・エグゼンプションの是非
先日政府が、ホワイトカラー・エグゼンプションの制度案をまとめたとの報道がありました。
この制度は、事務職などのいわゆる「ホワイトカラー」といわれている労働者を対象に、
労働時間の規制を外して、成果で支払うという仕組みです。
適用者は、以下のすべてを満たす労働者です。
①年収1075万円以上
②対象業種は、
(1)金融ディーラー(2)アナリスト(3)金融商品の開発
(4)コンサルタント(5)研究開発の5つ(今後追加もあり)
制度を導入すると、いわゆる「ダラダラ残業」をなくして短い時間で成果を促す効果があり、
会社側の考え方にはぴったり当てはまることでしょう。
しかし、労働者側にとっては 今まで貰えていた残業代がゼロになるという不合理が生じます。
そこで国は、 制度を適用するにあたり、本人の同意と働き過ぎを防ぐ健康確保の方法を決めることを
会社側に課しています。
導入の是非は、判断がわかれるところです。 しかし、年収1075万円以上の方は
それなりの業務と責任をこなし、 またそれなりの役職についている方達でしょう
(ちなみに年収1000万円以上の労働者は全国で約180万人いて、 そのほとんどが管理職級だそうです)。
部下の側からみれば、残業ぐらいなくたってそれだけ貰っているなら残業代はいらないだろ!
部下にその分回してくれ!と私なんかは思ってしまいます(笑)。
また、根幹にある今までの労働時間制が時代にそぐわなくなったと言われていますが、
その通りだと思うこともあります。
現在の労働時間制は、当時の日本は工場で働く方が多かった時に 規定されているものです。
確かに成果でなく時間で働きますよね。 また労働時間の規制がないので、
成果さえあげれば所定労働時間働く必要もありません。
余った時間はプライベートや家族サービスなどに充てることができることでしょう。
ただ労働時間の規制がなくなれば、やはり過重労働を助長するとの懸念も一部にあることも事実です。
会社側に本人の同意に加えて健康確保を課すことが制度導入の条件と書いてありますが、
対象業種や健康確保は具体的にはよくわからず曖昧な感じもします。
いいように解釈されないようその辺りがクリアになれば、柔軟に働くことができる選択肢が
増えて労使双方にとって良いことですよね。
今後の制度の内容をきちんと確認したいと思います。
まずは自分自身が早くその年収に近づけるように頑張らないといけないですね・・・ これが大変です(笑)